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米国雇用統計の重要性(阿部重利)

2017-04-28

米国雇用統計結果と利上げ

 2017年3月10日、米国労働省は2月の雇用統計(速報値、季節調整済み)を発表しました。結果は、非農業部門の雇用者数は前月比で23万5,000人増となり、19万人程度とされていた事前予想を大きく上回りました。

 今回の結果(が全て起因しているとは言いませんが)は、3月14〜15日に開催された米国FOMCでの「利上げ」決定に相当インパクトがあったと考えています。このように、米国の「雇用統計」結果は、様々な政策などに影響度が高い指標です。よって今回は、「米国雇用統計」について考えてみたいと思います。

米国雇用統計の特徴

 まず、「米国雇用統計」発表の特徴ですが、主に2つの数字があります。

 一つが「非農業部門雇用者数」(Non Farm Payroll)で、単にペイロールとか、NFPと呼ばれているものです。これは、全米の30万以上の企業、事業所に対して、雇用者数の増減をヒアリングして取りまとめたものです。

 二つ目が「失業率」です。こちらは労働省が各家庭に直接調査を行うもので、就業中か失業中かを問い、失業中の場合には就業可能かどうか?また、過去4週間以内に求職活動を行ったかどうか?で、失業者になるか否かが決まります。

 アメリカの雇用統計は通常、毎月第1金曜日のNY時間午前8時30分(日本では21時30分、米国が冬時間の時は22時30分)に、米労働省から発表されます。この発表結果が、為替や株式、債券マーケットなどに即影響するので、世界各国のマーケット関係者が注目していると言うわけです。

注目される理由

 それでは、なぜそんなに「米国雇用統計」が注目されるのでしょうか?

 やはり、注目される理由としては、世界第一位の経済規模をもつアメリカの雇用統計が、米国の景気状況を探る上で、判り易い指標であるためだと思います。雇用統計は米国政府から最初に発表される前月の指標で、一般的にレイオフなどの対応が素早いといった特徴から、米景気の実体を写す最新の数字なのです。

 また、FRB(米国中央銀行)の政策目標の最初に掲げているのが、「完全雇用の達成を目指す事」となっています。その意味からも、雇用統計と米国の金融政策は特に密接な関係にあると考えられ、米国の政策金利を占う上でも注目されていると言えるでしょう。

我々の生活への影響

 いずれにしても、今後、「米国の雇用統計」結果いかんによっては、

米国雇用統計結果

米国景気の動向

FRBの金融政策への影響

為替市場等への影響

その他のマーケットへの影響

我々のポートフォリオ構築上への影響

などと、回りまわって我々の生活にも少なからず影響してきますので、今後も、毎月月初の米国雇用統計発表には注目して参りたいと思います。

阿部 重利

【あべ しげとし】

経済産業省認定 経営革新等支援機関 ヒューマネコンサルティング株式会社
代表取締役

保有資格:
BCS認定プロフェッショナルビジネスコーチ、CFP(R)、金融知力普及協会認定金融知力インストラクタ−、DCアドバイザー、年金・退職金総合アドバイザー、心理カウンセラー、ワークライフバランスコンサルタント

金融機関での実務経験を生かし、経営顧問・コンサルティング活動の傍ら、全国各地で講演会をはじめ、年約150本の企業研修、講演会、セミナー、などを精力的にこなしている。そのパワフルでユーモア感のある語り口と説得力は各方面から好評を得ており、これまでコンサルティングや研修、講演を受けた企業人の知識やモチベーション・スキルアップに大きく貢献している。
著作に、『実践 ワーク・ライフ・ハピネス2〜成功する会社は仕事が楽しい〜』(万来舎)、『働き方が変わる!会社が変わる! 実践ワーク・ライフ・ハピネス』(万来舎)、『コモディティ投資入門』(アスペクト社)、ほか、『フィナンシャル・アドバイザー』誌(近代セールス社)、『ファイナンシャル・プラン』誌(きんざい)等多数。

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