ファイナンストップNISA(少額投資非課税制度) > シンギュラリティとは? 資産運用やライフプランにどう影響するのか?(FPコラム)

FPコラム

シンギュラリティとは? 資産運用やライフプランにどう影響するのか?(阿部重利)

2018-05-25

今では普通に使われる“フィンテック”

 昨今では、普通に使われるようになった「フィンテック(Fintech)」という言葉は、金融を意味する「ファイナンス(Finance)」と、技術を意味する「テクノロジー(Technology)」を融合させた造語です。

 元々は、金融機関の保有する勘定系システムや営業店システムといった伝統的な情報システムのことを「フィンテック」と言っていましたが、最近では概ね、「ICTなどを駆使した革新的な金融商品・サービス」といった意味あいで使われています。

 非常にざっくりと表現すれば、「金融版AI(人工知能)」とも言えると思います。金融の世界では、このフィンテックの台頭により、「ロボアドバイザー」というものまで出てきました。

ロボアドバイザーの台頭

 これは、「ロボアドバイザー」が、資産運用のアドバイスや補助をしてくれるサービスで、例えば、クライアントに合った投資信託の診断や、運用プランの提案などをしてくれます。

 「さすがにフィンテックやロボットでも“資産運用”の世界までは踏み込めないだろう」などと考えられていたのは遠い昔話となり、今や、そしてこれからは至極常識的な話になって来るのでしょう。

 ちなみに、野村総合研究所が2016年にフィンテックやロボアドバイザーが先行している米国において、個人投資家がロボアドバイザーをどのように利用しているかを把握するためのインターネットアンケート調査を実施しています。

 この調査結果によりますと、ロボアバイザードで投資一任運用を行った人の年齢は、30代と40代が約6割を占めており、比較的若い人を中心に利用されている傾向が確認できたとのこと。また、ロボアドバイザーで投資をした決め手として、「オンラインで手軽に利用できる(20%)」、「手数料が安い(15%)」、「シンプルで使いやすい(10%)」を挙げています。

 この流れは、利用者側としては、これからの資産形成、資産運用、ライフプランニングにどう向き合い、どう活用するか?そして、金融機関としては、これからの金融ビジネスにどう向き合い、どのような距離感で臨むか?などを考える上で、とても重要なテーマだと思います。

シンギュラリティとは?

 また最近では、「シンギュラリティ」という言葉もよく耳にします。「シンギュラリティ」は、もともと「特異点」を意味する言葉で、数学や物理学の世界でよく使われる概念です。それが、昨今では、「人工知能が発達し、人間の知性を超えることによって、人間の生活に大きな変化が起こるという概念」を指すようになって来ました。

 つまり、「人工知能(A・I)が人間の能力を超える転換点」という意味であり、「機械が人間の脳を超える」という段階は、我々の想像をはるかに越える速度で近づいていると言えるでしょう。

 そうなってくれば、「資産形成や運用」「ライフプランニング」の世界にも破壊的な変化が起きることは間違いないと考えています。

 利用者側と金融機関側の間に中立的に位置するファイナンシャルプランナーとしては、この大きく劇的な潮流に対し、敏感かつ緊張感を持ってアンテナを立てて行きたいと思います。

阿部 重利

【あべ しげとし】

経済産業省認定 経営革新等支援機関 ヒューマネコンサルティング株式会社
代表取締役

保有資格:
BCS認定プロフェッショナルビジネスコーチ、CFP(R)、金融知力普及協会認定金融知力インストラクタ−、DCアドバイザー、年金・退職金総合アドバイザー、心理カウンセラー、ワークライフバランスコンサルタント

金融機関での実務経験を生かし、経営顧問・コンサルティング活動の傍ら、全国各地で講演会をはじめ、年約150本の企業研修、講演会、セミナー、などを精力的にこなしている。そのパワフルでユーモア感のある語り口と説得力は各方面から好評を得ており、これまでコンサルティングや研修、講演を受けた企業人の知識やモチベーション・スキルアップに大きく貢献している。
著作に、『危機感≠フない人にチャンスは来ない!―トランプ大統領周辺ニュースにも今更驚かない! 目からウロコの経営・資産運用発想法』(セルバ出版)、『実践 ワーク・ライフ・ハピネス2〜成功する会社は仕事が楽しい〜』(万来舎)、『働き方が変わる!会社が変わる! 実践ワーク・ライフ・ハピネス』(万来舎)、『コモディティ投資入門』(アスペクト社)、ほか、『フィナンシャル・アドバイザー』誌(近代セールス社)、『ファイナンシャル・プラン』誌(きんざい)等多数。

ヒューマネコンサルティング株式会社ホームページはこちら

FPコラム一覧