ファイナンストップNISA(少額投資非課税制度) > iDeCoをしていたら年末年始に確認したいこと

FPコラム

iDeCoをしていたら年末年始に確認したいこと(犬山忠宏)

2019-01-11

iDeCoの税制優遇

 一昨年や昨年など最近iDeCoを始めた方も多いと思います。iDeCoには3つの税制優遇があると聞いていると思います。一つ目は掛金拠出時の掛金全額が所得控除の対象となり税額が軽減されるということ、二つ目は運用期間中に得られた利益に税金がかからないこと、三つ目は受取時に公的年金等に係る所得または退職所得の扱いになり相対的に税金が軽減されることです。

 一つ目の税制優遇は会社員の方は一般的に年末調整を通じてその手続きが行われます。会社に年末調整関連の書類を提出する際確定拠出年金の掛金の払込証明書を添付されたかと思います。この証明書に記された年間の掛金が「小規模企業共済等掛金控除」として所得控除の金額になります。年末調整でこの所得控除を受けることによって税額が減り、所得税が還付されます。(他の条件によって必ずしも年末調整全体で還付にならない場合もありますが、年間の納付税額は減少しています。)

税額軽減額の把握

 年末調整により一般的には税額の還付を受ける方が多いと思いますがその中にiDeCoの所得控除による税額軽減額が含まれています。しかし、実際にiDeCoの所得控除によっていくら税額が減ったのかよくわからないという方も多いのではないでしょうか。12月または1月に会社から源泉徴収票を受け取りますのでそれを使ってこの税額軽減額を計算してみましょう。

  • (1)まずiDeCoの年間の掛金合計額を把握しておきます。
  • (2)源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」から「所得控除の額の合計額」を引いた額に(1)の掛金合計額を足します。
  • (3)(2)の金額を次の区分に当てはめて該当する算式で税額を計算します。(源泉徴収票に「住宅借入金等特別控除」の金額がある場合には計算した額からその金額を差し引きます。)
    195万円以下  (2)の金額×5.105%
    195万円超330万円以下 (2)の金額×10.21%−99,548円
    330万円超695万円以下 (2)の金額×20.42%−436,478円
    695万円超900万円以下 (2)の金額×23.483%−649,356円
    900万円超1,800万円以下 (2)の金額×33.693%−1,568,256円
  • (4)(3)で計算した金額から源泉徴収票の「源泉徴収税額」を引いた額(百円未満切り捨て)がiDeCoによる所得税(復興特別所得税を含む)の税額軽減額になります。
    (注)住宅ローン控除可能額が所得税ですべて引ききれない場合などは上記の手順では正確には計算されません。
  • (5)(1)の金額の10%が住民税の税額軽減額になります。

 所得税の税額軽減額は年末調整での還付額に含まれていますので臨時収入とばかりに使ってしまわないようにすることが大切です。また、住民税の税額軽減額は6月から翌年5月の給与からの控除額に反映されますので1ヶ月あたりではあまり大きな額にはなりません。iDeCoの掛金拠出時の税制優遇はこれらの税額軽減額を意識して貯蓄に回すことで達成されると言えますので、その点注意してください。

犬山 忠宏

【いぬやま ただひろ】

1959年生まれ。神奈川県藤沢市出身。犬山忠宏税理士事務所/FPオフィスp.1代表。機械メーカーを早期退職後税理士・FPとして独立。税務だけでなく企業の経理から個人の家計管理、資産運用まで幅広くトータルなアドバイスを行っている。

犬山忠宏税理士事務所/FPオフィスp.1ホームページはこちら

FPコラム一覧