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マイナス金利下における〜金融ビジネスと資産運用の方向性〜(阿部重利)

2016-08-05

マイナス金利の金融機関に与える影響

 【マイナス金利下における〜金融ビジネスと資産運用の方向性〜】最近、金融機関様より、“ズバリ”このタイトルでの講演依頼が増えています。この記事を書いている7月27日の日経朝刊にも、【3メガ銀 3割減益 マイナス金利響く 】 の記事が掲載されていました。

 少し中身を読んでみますと、3メガ銀行とも「日銀が2月に導入したマイナス金利政策の影響で、貸し出しと預金の利回りの差を示す利ざやが縮小し本業の融資業務の収益が落ち込んだ」とあります。ここ数年のメガバンクは、日銀の大胆な金融緩和政策による円安や債券価格大幅上昇の恩恵をこうむってきたとも言えます。

 しかしながら、最近では国内資金需要が乏しい一方、日銀の国債買い取りで手元資金がだぶつき、銀行間の貸付競争はますます激しさを増しています。国内の預金と貸付金の預貸利ザヤは3グループ平均で前年の1.09%から1.02%に縮小しているようで、利益の圧迫要因となっているところへのマイナス金利導入ですから、利ザヤの下押し圧力は増す一方かと思われます。

地域金融機関への脅威

 そんな中、筆者が最も心配しているのは地域の金融機関です。マイナス金利によって、貸出金資金利回りや国債などの債券利回りが低下する中、上記のような(海外進出や総合金融サービス展開にシフトしつつある)メガバンクと比較しても地域金機関への収益圧迫懸念は非常に大きいと思います。それでなくても、人口減少地域を営業基盤とする地域金融機関にとって、今回のマイナス金利政策は大きな脅威になるのではないでしょうか?

 今後は、生き残りをかけて地域を超えた経営統合など、地域金融機関の再編が増加する可能性さえ十分あると考えています。今後は、日銀当座預金に追加で増やす残高が大きい金融機関や、資金運用を国債中心にやっているところは相当厳しい状況が予想されるため、有価証券運用の見直しなどは必須となってくるでしょう。このように、マイナス金利政策が金融機関に及ぼす影響は、決して軽微なものではなく、相当な危機感をもっていることから、冒頭のような講演依頼に繋がっているのだと思います。

これからの金融ビジネスと資産運用の方向性

 では、今後の金融ビジネスと資産運用の方向性はどこに向かうのでしょうか?今、金融機関全体を取り巻く環境として、マイナス金利、超超低金利という状況の他に、A・I(人工知能)やフィンテックの台頭、インフレリスク、さらには、顧客の長寿リスク、年金リスク、多額なライフイベント、相続・事業承継問題など、様々な要因が渦巻いており、筆者は、このあたりに大きなヒントがあると考えています!

 講演の中では、これらヒントから生まれる【今後の金融ビジネスと資産運用の方向性】について、“ズバリ”言及させて頂いています。

阿部 重利

【あべ しげとし】

経済産業省認定 経営革新等支援機関 ヒューマネコンサルティング株式会社
代表取締役

保有資格:
BCS認定プロフェッショナルビジネスコーチ、CFP(R)、金融知力普及協会認定金融知力インストラクタ−、DCアドバイザー、年金・退職金総合アドバイザー、心理カウンセラー、ワークライフバランスコンサルタント

金融機関での実務経験を生かし、経営顧問・コンサルティング活動の傍ら、全国各地で講演会をはじめ、年約150本の企業研修、講演会、セミナー、などを精力的にこなしている。そのパワフルでユーモア感のある語り口と説得力は各方面から好評を得ており、これまでコンサルティングや研修、講演を受けた企業人の知識やモチベーション・スキルアップに大きく貢献している。
著作に、『実践 ワーク・ライフ・ハピネス2〜成功する会社は仕事が楽しい〜』(万来舎)、『働き方が変わる!会社が変わる! 実践ワーク・ライフ・ハピネス』(万来舎)、『コモディティ投資入門』(アスペクト社)、ほか、『フィナンシャル・アドバイザー』誌(近代セールス社)、『ファイナンシャル・プラン』誌(きんざい)等多数。

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