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天野ひろゆき氏インタビュー

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天野さんはマネー芸人と呼ばれるほど投資に詳しいとうかがいましたが、投資に関心を持ったのはいつ頃のことですか?

2008年のリーマン・ショックの直後です。「100年に一度の金融危機」といわれてましたから、さすがにこの後はもう上がるしかないだろうって。でも、今度はギリシャ問題だ、ユーロ危機だと続いて、100年に一度というのが毎年やってきましたけど(笑)。さすがに100年に一度の危機ですから、余波も大きいし、すぐに回復するとは思いませんでしたが、ゆっくりと上向いていくだろうと思ったのが、投資を始めるきっかけでした。

もうひとつ、その頃、貯蓄への疑問を感じるようになったのも、きっかけのひとつです。銀行に預けても、超低金利でお金は増えないじゃないですか。なのに、ATM使用料はしっかりと取られる。「なんでみんな疑問を持たないんだ?」って思ったんですよ。貯金が悪いわけじゃないんですが、ただなんとなく貯金しておけばいいって、それしか選択がないのは変ですよね。選択肢がたくさんある中から選ぶのが健全ですよ。投資に限らず、人生もそうです。なにごともいろんな選択肢があって、そこから選ぶ方がいいですよね。

リーマン・ショックの直後というのは、いいタイミングでスタートされたと思うのですが、その後は順調でしたか?

一時はだいぶへこみました。悪い時で、2割くらい含み損がありました。これ以上は下がらないだろうと思ったわけですが、まだ下がって、「おいおい!」って思いましたけど。ゼロになるわけじゃなくて、どこかで底を打つだろうって考えてました。2割へこんで、また戻ってという感じでしたね。

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株を中心に運用されているのですか?

なにごとも自己責任だと思うんですよ。そう考えると、投資では株が一番自己責任だな、と。投資信託もいいんですが、どこか人任せのところがある気がして。もちろん、人それぞれでいいと思いますよ。ぼくは素人なりに、自分で株を選ぶと勉強になるって実感もあるから、株をやってます。

楽しみながら、勉強しながら、応援して、最終的に稼げるのが一番いい(笑)。そういうスタンスでやってます。余裕を持ってやることが大切ですね。カツカツでやっていると、長く続けられないし、負けたらもうやらなくなるかも。なけなしのお金でやるもんじゃないなって思いますよ。

今年の1月からいよいよNISAがスタートしましたが、期待のほどはいかがですか?

このまま銀行に預けておいても増えないと感じる人が増えてきてますよね。銀行に預けておけば安心というのは、すばらしいことだと思うんですが、投資については日本は出遅れていたわけです。この機会に、投資に興味を持つのはいいことだと思いますね。初めて投資する時は、自分に合っているものはなにか、ある程度は勉強した方がいいと思うんですが、金融機関は相談に乗ってくれるし、NISAなんて国を挙げてやってくれてるわけですから、情報もたくさんあるし、一歩踏み出すのにすごくいいんじゃないですか。

投資は、まずはやってみて、儲かったとか、ちょっと損しちゃったとか、そういうのを経験することが大切なんですよ。NISAでまずは感触をつかみながら、自分ならどう投資していくかを、「お試し」みたいな感じで勉強していくといいですね。100万円という金額もちょうどいいと思いますね。決して小さな額ではないですが、損してしまっても、がんばって働けば取り返せる額。投資を始めるには、すごくいい制度だと思います。

株主優待を楽しみにして、個別株を始めるのもいいと思います。カップ麺とか、普段は自分ではあまり買わないんですが、株主優待で新製品が届くんですよ。めっちゃデカい箱で届くんで、なにが入ってるんだ!?ってわくわくします。食べきれない分は実家に送っても喜ばれますし。

カツカツで一喜一憂するより、楽しみながらやれるといいですね。投資をマネーゲームと捉えている人もいるかもしれませんが、もっと楽しみながら、余裕を持ってやるのがいいですよ。よく使う化粧品メーカーを応援しよう、みたいな感じで。それで株主優待が送られてきたら、またうれしいじゃないですか。

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天野さんは勉強熱心で、すごくお金に慎重な印象を受けました。お金のことで失敗した経験はありますか?

占い師に見てもらっても、「お金の苦労はしませんね」って言われます。よく聞いてみると、「お金が貯まりそうな顔してますね」って。占いじゃなくて、顔かよ!(笑)

お金のことを心配したくないなって気持ちがあります。お金に支配されてる感じが怖いんですよ。家賃2万円の生活をしたこともありますし、お金の大切さも自分なりにわかってるつもりなんですが、余裕がないのはやっぱり怖いですよ。自分の余裕がなくなるような気がして。

次男だからか自立心が強くて、自分のものは自分で買おうという気持ちが小さい頃からありました。高校時代からバイトをしてて、お小遣いをもらった記憶はないですね。レストランでバイトをしたのも、一人暮らしすることを考えたら料理くらいできた方がいいだろうって思ったから。早く自立したいという気持ちがあったんですね。むしろその方が、気が楽なんですよ。

ちなみに、どんな財布をお使いですか?

長財布です。なんでですかね? 長財布の方がお金が貯まるっていいますよね。黄色の財布じゃないし、蛇の皮も入れてませんが……。カエルのお守りが入ってます(笑)。金と銀の2匹いるんですが、「お金がカエル」ってことで、小銭入れのところにいつも入れてます。ほぼ忘れてますけどね(笑)。旅番組でいろんな所に行くとおもしろいものを見つけたりするので、財布に入れておこうかなって、そんな感じですよ。

お札はそろえて下向きにしてますが、ゲンかつぎというより、出す時にわかりやすいからですね(笑)。

昨年末にマネー関連の本を出されて話題になりましたが、どういったきっかけで本を書かれたのですか?

相方のウドちゃんが、ぼくの給料にすごく興味があって、ずっとぼくの方がもらってんじゃないかってテレビとかで言うんですよ(笑)。「天野君は最近こんな投資をやっている」とかを、オンエア中に言ってくるんですよ。それを真に受けた人から、「天野さんは蓄財みたいなことをやってるんですか?」っていろいろ聞かれるので、もうめんどくさいから全部書いちゃえ!って(笑)。

「このまま貯金してていいのかな」とちょっとでも思ったら、ぜひ手にとってもらいたいですね。こんな考え方もあるよってことを知ってもらえるとうれしいです。

「天野さんは毎年目標を書いて達成していくような人だ」と書かれていますが、今年はどのような目標にチャレンジしていますか?

「あんなことをやろう」「こんなことをやろう」って、毎年10個くらい身近な目標を書き出すんですよ。半年くらい経ったら採点して、「まだできてないからがんばろう」とか考えるんです。「ハリウッドスターになる!」とかじゃなくて、もっと身近なことですよ。

今年の目標をひとつ挙げると…… 英語の日常会話を勉強したいですね。正月に海外に行くたびに、英語がしゃべれるといいなって思うんですよ。

英語を勉強するのも自己投資なわけですが、一番おすすめの自己投資は「お金の投資」をすることですよ。投資を始めると、ニュースに興味がわいて、自然と頭に入ってくるようになります。ぼく自身、アメリカの雇用統計を気にするようになるとは思わなかった(笑)。

投資を始めたことで、視野がすごく広がりました。これくらいの年齢になると、そういった話もある程度できた方がいいですしね。投資にはリスクだってありますが、大きな自己投資になりますよ。

天野 ひろゆき

【プロフィール】
1970年生まれ。愛知県岡崎市出身。ウド鈴木とお笑いコンビ「キャイ〜ン」として活躍。バラエティ番組を中心に、多数のレギュラー番組に出演。お笑い芸人の他、司会者、俳優、声優、映画監督等、幅広く活動。料理の腕前はプロ級として知られる。
【著書】
『ウドちゃんでもわかる マネー芸人・天野っちの「アマノミクス」的蓄財術』をロングセラーズから発売。1300円(税別)。おカネのことを考えなければいけない理由、投資経験とそこから得られたおカネのヒント、仕事哲学とライバルのおカネ、など。すべて実体験に基づいたマネー哲学を披露している。
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