リスクって怖い?

リスクとリターンを確認してみましょう。

 ハイリスク・ハイリターンという単語をよく聞きます。でもなぜ「ハイリスク」なら「ハイリターン」なのでしょうか?

 投資信託のリスクとリターンには次の関係があります。

投資信託では、投資信託の値動きの幅が「リスク」です。値動きの幅(リスク)の大きい資産ほど、期待できる収益(リターン)が高い傾向があります。

 投資信託では、商品の値動きの幅を「リスク」といいます。これは「標準偏差」という指標ではかることができます。値動きが大きければ、期待されるリターンの上昇率が大きくなるものの、下落率も大きくなる可能性が高くなります。一方、値動きが小さければ、期待されるリターンの上昇率が小さくなるものの、下落率も小さくなる可能性が高くなります。値動きの幅(リスク)の大きい資産ほど期待できるリターンが高い傾向にあります。

 下の図をみてください。これは1年間の変化率の大小を表したものです。例えば日本株式は1年間に53.6%上昇したことがある一方で、1年間で45.4%下落したこともあることを表しています。一方、日本債券は1年間に4.2%%上昇したことがある一方で、1年間で2.9%下落したことがあることを表しています。縦に長ければ長いほど変化の幅(リスク)が大きく、そして高い収益(リターン)を得られる可能性も高くなるのです。

1年間の変化率の大小
2002年7月から2012年6月までの月次リターンより計算
国内株式:TOPIX(東証株価指数)、国内債券:NOMURA−BPI総合、外国株式:MSCIコクサイ(除く日本 配当込み、円ベース)、外国債券:シティグループ世界国債インデックス(除く日本、円ベース)、新興国株式:MSCIエマージング(配当込み、円ベース)、新興国債券:JMモルガン EMBI グローバル・ディバーシファイド(円ベース)

 日本株式や、先進国・新興国等の外国株式は日本債券や外国債券に比べると、値動きの幅が大きいことがわかります。また同じ債券でも先進国・新興国等の外国債券は日本債券に比べて値動きの幅が大きいことがわかります。このような関係を表したものが次の図表になります。

リスクとリターンの相関図

 債券は、市場で売ったり買ったりされていますので、値段は常に変わります。ただ債券投資は利子や満期日に戻ってくる元本が約束されているため、値動きは安定した傾向にあります。その一方で、投資元本が保証されていない株式は値動きは大きい傾向にあります。

 では、このようなリスク・リターンの組合せを目の前にしてどのようなタイプを選択すればいいのでしょうか?まず「自分がどれほどリスクを負担できるか?」という質問に対する正しい答えを見つけることです。そして次に資産配分や購入方法について考えます。資産を組み合わせたり、一括で買わずに分けて買うことでリスクを抑えることができます。

 最後に、リスクを減らすための方法を考えてみましょう。

【方法1】 資産の分散:複数の資産を組み合わせましょう
【方法2】 長期保有:長期間、保有しましょう
【方法3】 時間の分散:積み立てを活用しましょう
【方法1】 資産の分散
 資金を1種類にまとめて投資せず、さまざまな値動きの異なる資産に分散して投資すれば、リスクも分散し、安定性が増します。
 投資信託は値動きのある株式や債券に投資しますが、株式と債券は大雑把にいうと反対の動きをします。異なる値動きの商品に投資する投資信託を組み合わせて買うことにより、価格が大きく変わるリスクを減らすことが可能です。
 たくさんの卵を運ぶ時に、「すべての卵を1つのカゴに入れるな」ということわざがあります。もし、1つのカゴに入れて、運ぶ途中に転んだら、元も子もなくなってしまうからです。いくつかのカゴに分けて運べば全部ダメにしてしまう可能性は少なくなります。投資も同じです。1つの投資対象に資金をすべて注ぎ込むと、最悪の場合、ゼロになってしまうこともあります。複数の投資対象に分散して投資をする事が重要です。
 また、株式も債券も、およそ市場の動きというものはサイクルを描きます。つまり、いい時もあれば悪い時もあるのです。その一方で、株式と債券は一般的に反対の動きをします。そのため、債券が良くないときは株式が好調、株式がダメな時は債券が好調、といった具合で他の資産で取り返すことができるのです。

【方法2】 長期保有
 市場は、短期間では一時的な要因により大きく変動することがありますが、長期間でみると、時間あたりのリスクは小さくなる傾向があります。
 リスクを抑える2番目の方法が「長期投資」です。「長期投資」とは、長い期間にわたって投資し続けることを意味しますが、短期的な値段の上下よりも、長期にわたる成長の大きなうねりに乗ることができる、というメリットがあります。たとえば、株式であっても10年間投資をすれば、株式市場の長期的な成長に乗ることができ、結果として1年間や2年間の短期投資に比べると、年間あたりのリスクを減らすことができます。
投資期間別に見た日経平均株価の最大・最小収益率(2012年6月末までの過去20年間)
投資期間別に見た日経平均株価の最大・最小収益率(2012年6月末までの過去20年間)
横軸が投資した期間、緑の線がその期間中で最もよかった運用成績、
ピンク色の線がその期間中で最も悪かった運用成績です。
緑とピンク色の線の幅が広ければ広いほど、その期間内の値動きが大きいことを示します。
長期で持てば持つほど、緑の線とピンク色の線の差は縮まり、
値動きが小さくなっていることがわかります。
【方法3】 時間の分散
 全額を一度に投資するのではなく、何回かに分けて投資したり、毎月一定額を積み立てるなどの方法で購入時期を分散させることによっても、リスクを小さくすることができます。
 値動きのある商品への投資を考える場合、安いときに買って高いときに売ればもうかりますが、これはプロでもとても難しいことです。そこで、毎月、一定の金額を積み立てるなどの方法(「ドルコスト平均法」と呼ばれます)をとってみましょう。「ドルコスト平均法」は、価格が低くなったら買い増し、価格が高くなったら買う量を減らします。このように値段の上下にかかわらず、継続的に一定金額を投資することで、高値で買い過ぎたり、安値で買い損ねたりするリスクを避けることができるのです。つまり、この「ドルコスト平均法」を利用すれば、いつ買えばいいのか、という投資タイミングの悩みから解放されるわけです。また「ドルコスト平均法」により、価格が高いときには少なく、価格が低いときには多く購入することができるので、毎月一定口数を購入することに比べて、結果的に平均購入単価を引き下げることができる効果も期待できます。
一括購入と積立
一括購入と積立
青い線が2002年6月末に一括で買った時のその後の評価額(1単位あたり)。
赤い線が毎月一定額ずつ買ったときの投資信託の評価額(1単位あたり)。
もし、相場の読みに自信があれば安いところで買って、高いところで売るのがベスト!
でもその読みに自信がなければ、相場の動きにハラハラしてしまいます。
ところが積み立てて買うと、相場の上げ下げが単価をならすことになるため、
その値動きはかなり小さくなります。
Feature & Column 特集&コラム
  • 特集&コラム読み込み中です

PR

このページのTOPへ