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お葬式代に備える保険に入る前に検討したいこと(犬山忠宏)

2018-08-10

お葬式代に備える保険

 アンケート調査などから葬儀にかかる費用の総額の平均額は約200万円と言われています。この葬儀費用に備える保険の一つとして少額短期保険があります。これは保険期間が1年間の掛け捨てで50代、60代であれば保険料が比較的少額で手ごろなものです。たとえば、50歳〜54歳女性で保険金を200万円とした場合、月額1,000円未満の保険料のものもあるようです。葬儀費用に充てる預貯金がない、あるいは不足している場合に万一の際「家族に迷惑をかけたくない」という気持ちから保険の加入を検討されている方も多いと思います。

保険に入る前に検討したいこと

 お葬式代に備えるということであればまずは葬儀費用がどのくらい必要なのかもう少し具体的に詰めるべきかと思います。葬儀費用は地域や宗教、宗派などによっても違ってきます。自分がどのような葬儀をしてもらいたいのか考えてみて、自分の場合どのくらい費用がかかりそうか情報を集めてみましょう。また、家族にとっても世間体などからある程度の葬儀を望む場合もありますので自分の希望を家族に伝え家族の理解を得てその葬儀の方法を共有しておきたいものです。

 費用が大体わかれば次にその費用をどのように準備するかということになります。これは個人としてではなく家計全体から見て検討すべきです。「家族に迷惑をかけたくない」と思うと「自分の預貯金で足りない分は保険で」と考えてしまいますが、家計全体でその資金が準備できるのであれば必ずしも保険で準備する必要はないのではないでしょうか。これは医療保険の場合と同様かと思われます。保険に加入する場合にはその保険料は家計の費用として出すことになります。どういう形で準備するかについても家族の方とよく検討されることをお勧めします。今後老後資金を準備していく中で合わせて準備していけばよいかもしれませんし、家計全体の状況を見ると葬儀の方法を少し変えようかという考えも出てくるかもしれません。同時に家族の方の葬儀の希望や資金の準備についても話し合っておくとよいと思います。

 一方、少額短期保険は年齢が高くなると保険料が段々と上がり一定の年齢を超えると保険金よりも支払った保険料の累計額の方が多くなる場合があります。さらに一定の年齢までしか加入できずそれより長生きした場合には資金の準備ができなくなる場合もありますので注意が必要です。お葬式代に備える保険はお葬式代に平均で200万円かかるから入るということではなく、家計全体のファイナンシャル・プランの中で資金準備を考えてどうしても資金が不足する場合に期間を限定した加入を検討されることをお勧めします。

犬山 忠宏

【いぬやま ただひろ】

1959年生まれ。神奈川県藤沢市出身。犬山忠宏税理士事務所/FPオフィスp.1代表。機械メーカーを早期退職後税理士・FPとして独立。税務だけでなく企業の経理から個人の家計管理、資産運用まで幅広くトータルなアドバイスを行っている。

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